【 アフィリエイト B-net 】
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リンクスタッフ募集! 審査なし!
今なら登録料8000円もらえるキャンペーン中
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上記のような広告が多数出回っており、リンクスタッフ登録で8,000円支給とのことだったので、それを見てサイト上より登録した。申し込み画面にて個人情報を入力し、送信した後に利用規約を見直したら、以下の記述があった。
第7条 (活動開始日)
乙が申込みをし、登録当該ボタンを押した時点で、甲がアフィリエイト登録参加意思があるものとしユーザー仮登録をするものとします。
乙が本契約申込みの意思を示す場合、指定期間ないに参加登録料金五萬九千円を入金により本契約申込みを行うものとします。
仮登録申請日から起算して、最大3日後までに、甲が指定する方法で入金確認が取れない場合は本契約ではないとし仮登録状態につき、データ登録保存料金及び抹消登録料、弐萬五千円を請求することとします。入金の確認ができた場合を本契約日とし、本契約を開始します。
すぐさま事業者にメールで問い合わせをしたが返信が無く、その数日後に「スタッフ様のリンクから登録申請のお申し込みがありましたのでご連絡いたします。お申込者が契約を完了された場合既定の紹介料をお支払いいたします」というメールがあり、ログイン画面でも報酬が発生していることが表示されていた。
そして今日になり携帯発信で突然電話があり、本登録するのかキャンセルするのかを迫られた。データ登録保存料、抹消登録料、延滞金と25,000円の合計60,000円弱の金額を支払えとの督促があった。質問を投げかけると脅迫まがいの言い方で支払いを強要するため、固定電話で110番に電話し会話を聞いてもらった。警察ではワンクリック詐欺に相当するとの見解であった。報酬は返上するので無償解約を希望しているが、どうしたらよいか。
この事業者のアフィリエイトプログラムに登録を行うと、8,000円がもらえるが、同時に登録料として59,000円かかり、キャンセルするにもデータ登録保管料等が請求されるというカラクリである。
サイトを見ると確かに利用規約のところに、登録料が59,000円かかる旨の記載があった。
しかし相談室にてサイトを確認してみても、登録フォームで必要事項を記入し送信するまでの間、登録に料金がかかるということが利用規約以外で表示されることは無かった。
メーリングリスト等にあった広告にも、一切登録が有料である旨の記載は無かったということである。
それであれば「登録するだけで8,000円がもらえる」という、美味しい話だけをもってアフィリエイトプログラムに勧誘して登録させ、不正に個人情報を取っていると考えられること、申し込み完了するまで登録料について一切知らされておらず、その点での合意が無いのであるから契約不成立、若しくは錯誤による契約の無効が主張できると考えられること、また強引な取立てを行うようであれば、既にマトモな事業者でない可能性が高いので、不当な請求には応じないように助言した。
その上で、ある程度の個人情報を事業者に知らせているので、今後も電話や書面にて請求があると思われるが、自らは積極的に動かずに様子をみるよう伝えた。
相談者から「表示されている事業者の所在地に内容証明郵便にて、錯誤による契約の無効を主張しておいたほうが良いか」という質問があったが、相談室では書面を出しても話になる事業者では無いと考えたので、あえて書面は出さず、そのままにしておくよう回答した。
その回答をしたすぐ後に、相談者より「事業者のサイトが閉鎖されている」という報告があり、相談室でも確認したところ、サイトが跡形も無く消えていた。郵便代金を無駄にしなくて済んだのである。
2005年の秋頃に同様の相談を、何件か受けた案件である。サイトの閉鎖は非常に早かった。ブログが一般的になるに伴いアフィリエイトが流行りだした時期でもあり、敵ながらなかなか良いところに目をつけたものである。
強引に考えれば、有料であることが利用規約にしか書かれてなく、登録完了画面の表示と共に強引な請求が行われるといった、いわゆるアダルトサイトのワンクリック詐欺に非常に近い手口である。契約不成立、若しくは錯誤による契約無効の主張が充分可能と考えられた。ただ、ワンクリックと違う点は、ユーザが自ら申し込み用フォームに名前や住所、電話番号といった個人情報を入力して送信ボタンを押しているというところである。
(入力項目については確認画面も出たことであろう、ただ有料登録だと確認できるものであったとは思えない)
相談室でこの事業者のサイト内容を確認したところ、サイトのつくりは非常に良く出来ており、配色も構成もスマートで、社員数まで記載された会社概要や記載内容を見ても、きちんとした企業であるように感じられた。少なくとも短時間で体裁だけ整えたような詐欺サイトにはとても見えなかった。当時の相談室のサイトより立派だったかもしれない。
今までの詐欺サイトの構成は、とってつけたような単純なつくりであるか、どこかのサイトの「パクリ」であることが多かった。所在地や連絡先が記載されていないことも多い。
その点、この事業者のサイト構成は、今までの詐欺サイトの認識を思いきり覆すものであった。これでは「外見上」で、マトモな事業者かどうかの判断なんて、とても消費者には出来ない。
ただ、この事業者の所在地については新宿区の高層ビル街になっていたが、表示されていた所在地を地図上で確認すると、ビルとビルの間の植え込みを指していた。つまり存在していない所在地が書かれていたのである。
しかし、上述のようにきちんとした企業の体裁をとっているサイトであれば、特に疑いもせず、そんな単純な確認作業などする気は起こさないことだろう。
通常のアフィリエイトプログラムは、事業者若しくはASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)がユーザに無償で提供する。プログラムの利用は無料だが、その代わり、あくまで出来高払いが基本である。よっぽどの人でないと、残念ながらなかなか満足する収入には結びつかないことも多く、また一定以上の金額がプールされないと払い出しがされず、少額では払い出しがなされないというトラブルも聞く。
また、このケースでは、アフィリエイトで収入を謳い、登録するのに費用がかかるというシステムなので、特定商取引法の業務提携誘引販売取引に該当する可能性もある。そうであれば書面交付義務やクーリングオフ制度も存在する。まあ、何度も繰り返すが、マトモなことを言っても相手がマトモな事業者でなければ話にならない。
ちなみに「アフィリエイトで1日1万円の収入」といって登録させ、実は登録料が30,000円弱かかり、しかも怪しいヤミ金の広告を出すというプログラムのトラブルもあったが、やっぱりどう見てもマトモではない。1日1万円?