(1)
PS3を国内のオ−クションに出品中、相手から質問がきて「個人的に取引したい」とのことだった。英語での質問だったため、危険と思いつつも5万円という高額な金額を提示してきたので、つい取引をしてしまった。
相手は「ナイジェリアに住んでいる息子にPS3を送ってほしい」と言うので、「先に送金してほしい」と伝えた。それからすぐに、相手の取引先であるというBANK OF AMERICAから連絡があり「送金は確かに行われたので安心して商品を発送してくれ」ということだったので不安に思いながらも発送してしまった。しかしその後送金などされずそのまま連絡がとれなくなった。
(2)
個人取引で、出品していたPSPを、商品発送後、6万円でBANK OF AMERICAから入金する予定とメールがあり、郵便局より発送した。その後、取引ナンバー通知メールがあり、BANK OF AMERICAから香港経由で日本へ送金完了とのメールがあったが、いまだ未入金。再三のメールに回答なし。
これら相談においては、詐欺に遭遇している可能性が極めて高いと思われた。ただ、取引においては、全て相手と直接取引をしているので、オークションであっても補償制度が適用されない状態であった。
したがって、資料を全て持ち、すぐに警察に相談するよう伝えた。
また、商品送付先のほか、所在地や連絡先の情報があれば、書面を送付して様子を見てみたり、オークションのケースで相手のユーザーID等が分かれば、オークションサイトに報告してみるよう併せて伝えた。
この詐欺のケースは、オークション等において、出品者が詐欺に遭うケースである。こちらに寄せられた上記相談以外にも、他でいくつか同様の被害が報告されているらしい。実際に英文でBANK OF AMERICAから送金された旨のメールが届くようなので、相手を信用してしまうらしい。国内オークションでの取引には充分慣れていても、海外との取引に慣れていなければこういったトラブルに巻き込まれてしまう。それとも、事前の高額な取引額の提示に、ついよろけてしまうのだろうか。
海外の個人とも取引が出来るという点では、ネットは非常に便利なツールだが、便利なツールを利用するためには最低限の防御が必要である。少なくともオークションであれば、オークション上で取引を完了させるべきである。(もちろん国内でも同じだが・・)
見知らぬ海外の人から、直接、取引を持ちかけられた場合は、充分用心して欲しい、というか、どうしても、でなければやらないに限る。