2008年8月5日相談受付。
アメリカの「beijingticketing.com」に、オリンピックのチケットを7月11日にクレジット決済で 990 USDで購入したが商品が届かなく、販売元のサイトがなくなっている。
この相談が入る前日に、この相談者が注文したサイトは閉鎖されており、また同日にネット上の幾つかのニュースサイトで、当該サイト「beijingticketing.com」は北京五輪チケットの販売サイトに見せかけた詐欺サイト、およびフィッシング詐欺サイトであるというニュースが流された。
そのニュースサイトによると、当該サイト「beijingticketing.com」のほか、同様の詐欺サイトとして「beijing-tickets2008.com」も存在しており、先ず、アリゾナ州フェニックスの連邦裁判所が、IOC(国際オリンピック委員会)とUSOC(米五輪委員会)から出されていた「beijing-tickets2008.com」に対する差し止め請求を認める決定を7月23日に下し、また、IOCとUSOCは更に「beijingticketing.com」についても8月4日に同様の請求をサンフランシスコの連邦地裁に提出したとのことであった。それにより、詐欺サイトはこの相談が入った8月5日には全て閉鎖されていた。
注文のサイトはSSL認証ページでクレジットカード番号を入力させており、当該サイトがフィッシング詐欺サイトであるという情報があることからも、相談者には、至急クレジットカード番号の変更を行い、7月、8月分の明細などをクレジットカード会社に確認し、不正請求に注意するよう伝えた。
同時にクレジットカード会社には、詐欺に遭遇したことを伝え、決済済み代金の返金手続きを相談するよう伝えた。
このようにオリンピックやサッカーワールドカップなど、国際的な大イベントが開催される直前は、このようなネット上のチケット販売における詐欺サイトや販売トラブルが過去に必ず発生している。前回のドイツ開催のワールドカップの際には、ネット上で購入したチケットが届かずドイツへの渡航をキャンセルしてしまった等の相談が寄せられた。
チケット関係で言えば、8月は更に、30年活動してきた日本の音楽グループの活動中止に伴い行われるコンサートのチケットが、ネットオークション上で異様な高値で取引されていたため、それに伴うトラブルが相次いで寄せられている。
ネット上で人気チケットを入手する際は、特にいろいろなトラブルに見舞われやすい。くれぐれも注意して欲しいと思う。