第七十一話: 情報サイトの記載間違い

 
相談事例から“ちょっとためになるお話”

第七十一話: 情報サイトの記載間違い

 相 談 内 容

 (1)
 飲食店をしている者だが、ある飲食店の情報サイトに、店名、電話番号、住所を勝手に登録されて、店に対する主観的感想、意見を集約し、さらに点数・順位をつけ優劣をつけられていたので、サイトへの登録削除を依頼したところ、条件として、私たちが商売をやっているにもかかわらず、インターネット上の店の情報をすべて削除したら消してやるといわれたので、削除しホームページの案内情報も消したが、未だ登録削除してもらえない。
 勝手に登録しときながら、とても理不尽な思いなのだが、このやり方に問題はないのだろうか。

(2)
 ある飲食店の情報サイトに載せられている電話番号が異なっているらしく、間違った番号がたまたま自宅の番号であるため、予約や問合せの電話が頻繁にかかってくる。
 修正して欲しいが連絡手段がない。

(3)
 飲食店経営。ある飲食店の情報サイトに載せられている店の営業時間が異なっていて、問合せの際に修正するのが大変である。自分たちが載せた情報ではないし、自分たちは全くネットをやらないので修正の方法が分からない。

 処 理 概 要 及び 解 説

  飲食店にとって、自分の店がユーザにより広く紹介されるということが、必ずしも歓迎する時ばかりではないということもあると思われる。
 自分が載せた情報でもないのにサイト上に間違った情報が載せられていた場合、もちろん修正や削除等を依頼することになるが、ただ、書き込まれている内容により、プロバイダ責任法による解決が可能なのかどうかの判断もなかなか難しいように思われる。

 そもそも、誰が書き込んだものかわからない店舗情報の修正や削除を依頼するにしても、そのほとんどはその情報サイトに設置されている申し込みフォームを利用することになっており、電話連絡できる窓口は存在していない。被害に遭っている飲食店が、ネットに明るいとは限らないのである。また、申込みフォームがQ&Aページや規約の一部にしかリンクが貼られていなかったり、連絡手段すらないようなサイトも存在している。

 一方、申し出る立場の人も、書き込んだ人、飲食店、そして(2)のような全く関係のない第三者の場合もあるだろうし、また、他店への嫌がらせでそのような申し出をするケースもあるかもしれない。その申し出が合理的に見て正しいものなのかどうか、サイトにおいて、その確認作業がある程度必要になってくるかと思われるが、ただ、このようなサイトにおいて先ず必要なのは、間違いに気付いた時に、簡単に間違いを申し出ることが可能な手段を用意することと、それに対する迅速な対処である。