ネットオークション上で、電子マネーを 84% (200000電子マネー = 168,000円)で取引した。出品者に20万円相当の電子マネーの商品代として168,000円振り込んだが、届いたプリペイド番号は残高ゼロ、再三連絡したが、正式な商品を送ってくれないし、返金もしてくれない。
出品者の携帯に電話して聞くと、自分は別の個人(業者)Mからメールでバイトをしないかと持ちかけられ騙された、出品者は私から受け取ったお金から5000円の報酬を受け取り、残りはその人に振り込んで、手元にないという。
この出品者は金券ジャンルであるにもかかわらず、手元に商品を持たず出品し、代理出品、依頼である等の事項は商品説明には一切記載していなかった。
さらに、IDアカウントの評価は、バイトを持ちかけたMという人物の指示による自作自演の偽装とのことだった。
出品者は電話で、自分もだまされたので警察に届ける、返金の対応はそれから考えたいので一週間待ってくれ、必ずそれまでに連絡するとのことだったので、先ずはそれまで待つことにした。出品者はMという名前とメールアドレスしか知らないとのことだった。
しかし、連絡がなかったので再度メールで連絡すると、返信で、出品者は「オークションサイトに連絡し補償してもらえ」とのこと。しかし、後から補償対象外商品であることを知った。
出品者は、悪いのは自分をだました人で自分に返済義務はないという。
私は、出品した人をだました人とは連絡を取ったことはなく、一切の面識もない。そもそも私が取引したのは出品者であり、出品者は速やかに正式な商品を送るか、代金を返金すべきであるはずだと思う。
その後、契約解除、1週間以内の返金を内容証明で要求し、6日後に出品者より、年内に返金すると内容証明の返信いただくも、更に6日後、出品者からは、電子マネーで誰が使ったかわからないから(証拠がないから)返金できない、先日の内容証明は破棄してくれとのメールをもらった。
出品時に商品を手元におかず、残高確認もせず私に送付したにもかかわらず、出品者は、私が受け取ったのは間違いなく残高ゼロの電子マネーであったのに、「本当は残高があったのに使用してクレームを言っているのではないか」といって事実無根の私を疑い、さらには、このようなやり取りをしている時間を、働いて、その分お金を取り戻したらどうかと言う始末。
私は、分割でも今すぐにではなく年内に返金してくれれば言いと大きく譲歩していたが、電話(携帯)を何度かけても留守電で、留守電に何度も電話をくださいと入れても、一切かかってこない。メールで質問しても、自分の都合のいいことばかり答え、都合の悪いことには答えない。さらに悪いことに6日前を最後にメールの返事も返ってこなくなった。
相談者は、ECネットワークのインターネット詐欺対策集の「代理出品詐欺」のページを見て相談してきたとのことだった。
・ 「代理出品詐欺」 www.ecnetwork.jp/sagi/sagi06.html
ECネットワークのインターネット詐欺対策集のページは、今や「インターネット 詐欺」と検索するとトップに出てくるほど(ワード的にはあまり光栄ではないが)、良く見られるサイトになっている。
この相談のケースは、まさにこのような代理出品詐欺の被害者と言える。
取引に関しては、もちろん取引当事者である出品者に対し、商品引渡し、若しくは代金返還を主張が可能と考えられる。出品者が依頼主に騙されたというのであれば、出品者は相談者に対応した後に、改めて依頼主にその賠償を求める流れになろうと考えられるが、依頼人は既に詐欺師なので、そのような相手から出品者が損を取り戻すのは、現実的にはほとんど無理といわざるを得ない。
だからこそ、出品者は返金を渋り、何とか返金するのを免れようとしていると思われるが、出品者が返金に応じないようであれば、民事訴訟等で救済を検討するしかないかと思われる。
このケースでは、既に評価ですら自作自演であるとのことだった。確認できた時点では16、7件の評価があったが、ほとんどが良い評価であり、評価している側のアカウントIDも全てばらばらであることから、手の込んだ詐欺ともいえる。見抜くのは難しいだろう。
オークション上の詐欺の被害は減少傾向と思われるが、詐欺の手口に関しては、手が込んできているといえるかもしれない。オークション上で少額で1、2回難なく取引できたことで相手を信用し、大口で直接取引をして被害に遭遇するケースも度々寄せられている。
オークションのルールを徹底して守るとともに、匿名で行う大口取引には引き続き注意が必要である。