昨晩(日本時間)、アメリカのDショップでアクセサリーを3点オーダーしようとした。会員登録を済ませ、カード番号を入れた後に、「カードホルダーと入力したBilling address, shipping addressが一致しない」や、"This transaction has been declined"と表示されたので、別のカード番号を入力するなど何回か注文を試してみた。
しかし、折り返し来るはずのコンファメーションメールも一切届かず、それで私はオーダーが通らなかったのだと解釈した。
しかし、本日午後になって、一件のカード会社から「今朝方、アメリカで10件近くのオーダーをしたことになっている」との連絡がきた。あわてて入力してしまった別のカード会社にも問い合わせたところ、全ての注文が承認されてしまっていたことが分かった。
Dショップからは、やはりコンファメーションメールは来ていないし、サイト上でオーダーヒストリーも見られるので、先ほど確認したところ、やはり履歴は無かった。
Dショップと、カード承認システムの大元であるらしいA.netにも全オーダーキャンセルの旨をメールしたのだが、何しろ117USDが15回ほど承認されてしまっているので、キャンセルできるかとても不安である。何か良い知恵は無いだろうか。
最初の相談内容を見る限りだと、重複注文がされているようだったが、Dショップのサイトを確認すると、基本的には「返品・キャンセル不可」との表記が見受けられた。
そこで、すぐにサイト上に設けられている「Contact Usフォーム」から連絡を取るとともに、直接電話して事情を説明してキャンセルの意思表示をするよう伝えた。
それとともに、クレジットカード会社にもすぐに連絡して、事情を説明して、再度、売り上げが上がってきているかの確認と、取引に関する調査を依頼するよう伝えた。
すると相談者より返信があり、アメリカのDショップから返信がきたが、相談者のオーダー履歴は一切なかったとのことであった。
しかし代わりに、相談者とは全く別の、KSという日本女性の名前でのオーダーが十数回入っていたらしく、Dショップからその人の履歴を添付ファイルでもらったが、記載されているカード番号の下4ケタが全て違うので、どうやら使用されたカードも違っているらしいとのことだった。
そこで、相談者は再度Dショップにメールをして、相談者名義でオーダーが通っていないか尋ねたところ、やはり一切ないと返信がきたという。念のため、国際電話もかけてみたが、オーダーが入っていないのでなぜクレジットカードにチャージされているかわからない、との回答だったということである。
また、入力した全てのクレジットカード会社に連絡を入れたが、やはり事業主からキャンセルがされないと支払わなければいけない、という回答であったということである。
相談者からはDショップから送られてきたメールと、その履歴を送付してもらい、こちらでもその内容を確認したところ、履歴では、相談者と別の名前KSで15回の注文が繰り返されており、3種類のクレジットカード番号下4ケタが記されていた。決済金額は15回全てにおいて同じだったが、なぜか288.55 USDだった。
そしてDショップからのメールでは、これら履歴の注文は全て却下されたので、クレジットカードには請求がかからない、と書かれていた。
つまり内容を整理すると、相談者が重複注文した際のクレジットカード決済は、クレジットカード会社側ではそのまま全て受け付けられており、しかしDショップ側では、相談者の名前での注文は履歴に全くなく、それに該当すると思われる注文はなぜか別人KS氏の注文にすり替わり、現在すべての注文は却下されている状態、となる。
ただ、相談者のほうでは、もともと注文履歴が残されていないので、間違えた注文IDやインボイス番号も確認できない状態であり、また、Dショップ側に残されている注文履歴のクレジットカード番号が、相談者のクレジットカード番号と異なることから、今後、インターネット上でクレジットカード注文を行う際、同様のトラブルが発生しないとも限らないと思われた。
ただ、相談者のほうでは、もともと注文履歴が残されていないので、間違えた注文IDやインボイス番号も確認できない状態であり、また、Dショップ側に残されている注文履歴のクレジットカード番号が、相談者のクレジットカード番号と異なることから、今後、インターネット上でクレジットカード注文を行う際、同様のトラブルが発生しないとも限らないと思われた。
ネット上の取引に関する相談を受けていると、バーチャル独特のトラブルにたくさん遭遇するのだが、このケースも、リアルではあまり見かけないようなトラブルのひとつと思われる。少なくても店舗でクレジットカード決済をする場合、十数回の重複注文はありえないからである。また、別人の注文にすり替わるということも、店頭では先ず考えられない。
ネット取引では、申し込みの流れに中でトラフィックの混雑やサーバの影響により、注文がうまくいかず、結果、重複注文をしてしまった、というトラブルが多く発生する。チケット予約の重複注文が典型例である。
申し込んだ本人は申し込みに失敗したと思い込んでいても、実は失敗したと思い込んでいた分も、シッカリ注文が通っていたりする。夜間に注文をしていれば、注文に失敗したかどうかがすぐにショップに確認できない上、このケースのようにクレジットカード決済を選択していると、その回数分、ちゃんと請求が上がってきたりする。
この相談者のケースでは、果たしてどのようにしてクレジットカード決済が通ってしまったのか、またショップにおいては、どうして全く別の名前とクレジットカードナンバーで注文が受け付けられたのか、相談を受け付けた時点では分からなかったが、少なくとも1社のクレジットカード会社においては、「今朝方、アメリカで10件近くのオーダーをしたことになっている」とわざわざ相談者に連絡をしてくれたのだから、当然おかしな注文がなされていると気がついていたはずである。それで、「事業主からキャンセルがされないと支払わなければいけない」というのは、かなり矛盾した回答ではないのだろうか。
また、今回の海外のショップにおいても、求めてもいないのに、全くマスクも目隠しもせずに、そのまま他人(?)の注文履歴をファイルにして相談者にすべて送ってくるというのも、ショップのプライバシーポリシーとして、いかがなものなのか。海外は、この点、結構アバウトなのかもしれない、と今回思った。