現在同居している彼が、12/1発売のWiiFitが欲しいとの事で、ネットで調べていたので、私が「任天堂での販売価格を調べた上で、わたしがショッピングサイトの会員だから、そのサイトで探してみたら?」と勧めた。
サイト上では「商品もラスト1個」と書かれているので、14,800円で彼が購入ボタンを押し、クレジットカードなら手数料が取られないね、と言う事になり、サイト会員である私のIDとパスワードでログインし、支払方法をわたしのクレジットカードで指定した。
翌朝、嫌な予感がしたので、任天堂の公式サイトでWiiFitの販売価格を見たら8,800円だった。彼はプレイする板とソフトの価格が別だと勘違いして、板を8,800円でソフトが5,000円くらいと勝手に予想し購入したのだろうと、すぐに察しがついた。
それであればキャンセルしようと、サイト上に案内されている電話番号に電話をしたら、出た方は電話先で名前を先ず、名乗らないのでコチラから「○○ショップさんですか?」と問うカタチだった。「商品のキャンセルをお願いしたい」と申し出たら、「電話だとトラブルが発生するので全てのやり取りはメールでお願いします」との事で、何故電話がダメなのだろうとは思ったが、一応メールをした。すると担当者名つきで以下の返信が届いた。
『先程はお電話にてご連絡ありがとうございます。
キャンセルご希望の件ですが・・誠に申し訳ございませんが、弊社は原則お客様のご都合によりますキャンセルはお受けいたしておりません。
ご注文いただきました時点より、商品のご用意ならび発送の準備をさせて頂いております。
またご注文いただきました商品に関しまして数量限定・発売日当日発送など特別な商品となりますためご注文いただきました時点で手数料3150円が発生しておりますため、その点を含め商品価格の設定もいたしておりますのでご理解・ご了承のほどよろしくお願いいたします。
お手数おかけしまして申し訳ございませんが、ご検討の上、再度ご連絡いただきますようお願い申し上げます』
手数料3,150円を本体価格8,800円に加えても11,950円で14,800円まで行かない。文末には検討の上と記載されているので、キャンセルできるのか、よく判らないと思い、担当者あてに電話した。
そこで、「ゲーム商品に関して“流転できる”というのがあるのに何故キャンセルできないのか?」と聞くところを「転売」と間違えて言ってしまい、担当という男がそこから電話越しにコチラの話す間を与えない位に怒鳴り散らしてきた。
「転売なんか、お前がやればええやないか!こっちは商売でやってんねんで。そもそも、高いと思うなら店舗で買えばいいやんか、んな自分勝手が通ると思うな。プレミアついてこの値段なんだ。こっちも儲かる商売じゃないんだ!そんなにキャンセルしたいなら、オーソリ通した後にキャンセル処理できるで!金は貰うけどその代わり商品は行かないぞ!」と、言われ、オーソリを通して金は貰うけど商品は届かないキャンセルは出来ると言われ、さらに訳判らない事を次々と捲くし立ててくる。
コチラから、なんどか「あのぉ」と言って、やっとこっちの話を聞く始末で念のため「もう、私の注文の受注処理はされているのですか?」と聞くと「されてる。受注処理なんかとっくにされているんだ。だからキャンセルなんかできない」と、この調子でさらに「受注処理をされているなら何故、メールでご検討下さいとかかれているのに、店舗からの受注確認メー・・・」「それはお前の身勝手やろ!!オーソリもー、通してキャンセルしてもええねんで!!」と話を遮られている上に、言っていることがおかしい。
コチラは当初聞こうと思っていた、メールに記載されている手数料の3,150円と、それを足しても14,800円にならない理由とキャンセルがどうしても出来ない理由を聞ける状態でもなく息巻いて怒鳴り散らされるため、泣く泣く「お金払うのが前提のキャンセルなんて聞いたこと無い。どうしても無理なら仕方無いんで買います」と購入を承諾したような状況となった。
電話の向こうの男もあっさり「えーんですか?」と聞いてくるので、まともに話せる相手では無いと思い、電話を切った後にクレジットカード会社に上記内容を説明し、カードを停めてもらうよう相談したら「オーソリ通した後ならキャンセルする」という内容が引っかかったみたいで、担当営業が店舗にキャンセルできない旨を聞いてくれるとの事で、現在カード会社の営業の連絡待ちである。
カードの支払いを止めてもらい、商品が来ても到着拒否をするつもりなのだが、本日、商品が出荷され、明日にはきっと届いてしまう。商品到着拒否を先にしてしまって大丈夫だろうか?
こちらの不手際がそもそもの問題でも、電話越しで怒鳴り散らすような従業員を使っている会社はまともだと思えないので、絶対買いたくない、カード会社の営業からの電話も現時点できない。
他、ショッピングモールにも出店しているようだが、そこの掲示板を見ると、客のところに夜中でも電話してくるようなサイトのようである。
実際に申込みした当事者は相談者の同居人であり、相談者は商品購入にかかるID及びパスワード、クレジットカードの使用を許可している状況と見受けられた。
サイト上には、返品に関し、以下記載があった。
■返品・交換について
ご注文と異なる商品や初期不良の場合のみ対応いたします。(商品到着後3日以内)お届けいたしました商品は十分にご確認下さいますようお願いいたします。尚、お客様ご都合によるキャンセル・返品などはお受けできませんので予めご了承ください。
そこで、事前に相談者が販売価格を調べた上で注文するよう伝えたにもかかわらず、通常の販売価格が8,800円の商品を14,800円で注文してしまったことに関しては、実際、注文したのが同居人のため、最後までその注文時の状況が分からなかったが、もし、同居人の勘違いにて注文し、その結果キャンセルを主張する場合は、そのキャンセルはショップ側の責ではなく、お客様都合によるキャンセルと考えられてしまう可能性があることを伝えた。
さらに、ショップとの電話でのやり取りの際に、「お金払うのが前提のキャンセルなんて聞いたこと無い。どうしても無理なら仕方無いんで買います」と、最終的にも購入を承諾したような状況であれば、それが明らかに脅された結果だという状態で無いと、その意思表示を取り消したり無効と主張することもなかなか困難と考えられた。
従って、今回のサイトの態度は顧客サービスとして非常に問題ではあり、本当にサイト担当者の言うとおりに「オーソリを通して金は貰うけど商品は届かない」を実行すれば明らかな違反行為だが、契約自体は有効なので、合意された契約内容通りサイトが商品を引き渡せば、サイトはその契約を履行したことになるということを伝えた。
ただ、相談者がクレジットカード会社に問い合わせをしたことは賢明であると伝えた。しかし、売買契約はあくまでサイトと相談者との間で行われていることなので、クレジットカード会社が、相談者と際と間で行われた売買契約を解除出来る権限を有しているとは限らないと伝えた。
従って、こちらでは相談を受けた時点で、サイトから送付される商品の受取拒否をすることが正当であるとまでは残念ながら判断できなかったが、ただ、一方、相談者がサイトとの取引をこれ以上望まない気持ちも充分理解できた。
なので、クレジットカード会社の協力を引き続き得て、サイトとはキャンセルについて前向きな話し合いを行ってみること、また当該サイトに対する意思表示は、電話ではなく、書面でのやり取りが効果的ではないかと伝えた。
その後、相談者より返答があり、商品が届いたが、クレジットカード会社からは「キャンセルがもし出来たときの為に商品を開封しない方がいいですよ」ということで、封を開けず家に置いてあること、やはり、クレジットカード会社の方でも、「最終的にお客様と店舗の方とお話をされてのキャンセルという事になります」と回答があったとのことであった。
カード会社では、キャンセルが効かない理由と「オーソリ通した後なら商品は届かないが、キャンセルを受けてもいい」と言う内容を追求してくれるとのことだったが、今現在未だ連絡は無いとのことであった。
クレジットカード会社の調査には多少時間がかかるということを伝えた。
さらに相談者は、「オーソリ通した後なら商品は届かないが、キャンセルを受けてもいい」というような言葉は言っていいのだろうか、客側に問題があっても、商品を扱う販売会社として、客にこのような事をいい、怒鳴り散らすなんて言語道断だと思うので、このような内容に関して、ちゃんと監督、指導をするところは無いのだろうかということであった。
そこでこちらから相談者に対し、確かにサイトが「オーソリ通した後なら商品は届かないが、キャンセルを受けてもいい」という発言をしたことは問題であるが、ただ、実際は、そうとはいえ契約が有効な上にサイトが注文通りの商品を引き渡している状況であれば、その発言や顧客対応における態度のみを取り上げ指導等を行うところは、残念ながらこちらでは具体的に思い浮かばないことを伝えた。
ただ、クレジットカード会社とその加盟店との間での契約上、クレジットカード会社側にそのような指導等の権限があるかどうかにもよると伝え、実際その発言について、クレジットカード会社の協力が得られているとのことであったので、先ずはその結果を待つのも一考と伝えた。
さらに、客に対し怒鳴って対応するなどサイトの顧客対応が悪ければ、当然顧客離れが起こり、それが経営にも影響を及ぼし、最終的にサイトはそれにより社会的な制裁も受けることにもなろうと伝えた。
相談者とサイトとのやり取りの際、サイト側の担当者が怒鳴り出すきっかけとなったのは、相談者が「流転」を「転売」と言い間違えたことであり、また、相談者が最後までこだわったのは、サイト側の「オーソリ通した後なら商品は届かないが、キャンセルを受けてもいい」という趣旨の発言であった。
発言した本人は、あまり事の重大さについて認識が無くても、言われた方の相手はそれをいつまでもこだわり続ける。
このように、普段は分からなくても何かをキッカケに態度が一変して暴言を吐くような、態度の悪いネットショップは他にもたくさん存在しており、消費者にとって見れば、まるで地雷原のようである。そのような地雷を踏んでしまい、そのトラブルを持ち込まれた消費者相談機関に対しても、そのようなショップは暴言を吐きまくるのである。
初めてのショップと最後まで気持ちよい取引を遂行するためには、つねづね事前のリサーチと選択する目が必要になりつつあると感じる。
ただ、暴言を吐きつつも、取引に関して違法性が無ければ、対応が悪いというだけでショップを取り締まったり指導するような公的機関はなかなかない。さらに、指導権限のある機関は個別救済を行わないのが通常である。
それより、気丈にショップやカード会社と交渉を続けるこの相談者に対し、なんとも情けないのは、この相談者と同居している彼氏である・・。元はといえば、商品を欲し、注文手続きをしたのはこの彼氏であったのだから、こんなときこそ、少しでも相談者の力になれるよう努力する姿勢が欲しいと思うのだが。