ショルダーバッグをネットで注文、3万円で購入した。その時に到着日を電話で確認して、自分の予定を組んだ。
日時通り到着したが、商品見ると色がまったく異なり、自分が注文したものではなかった。電話して、商品が間違っていることについて問合せをした。
初め対応では「すぐ調べます、12時まで電話します」といっていたが、かかってきたのは12時35分。メーカーも店舗自体も間違って発送していたということを認めたが、商品はどこを探してもないので一週間くらいは待ってほしいということだった。
納得がいかず、そこの責任者と電話で話し、到着までその違った商品をつかって良いと告げられた。なんで色違いを使って自分の好みと違うものを下げて歩けるだろうか?
また、店舗側からは「申し訳ないがそれを着払いで発送準備してほしい」とお願いされたが、こっちはその商品を使う予定があったので、その責任を取ってほしいと告げた。
すると責任者は「特別に10%値段を引きます」と言ってきた。しかし、それまでの電話での問い合わせ、夜勤明けでの精神的身体的負担、返品までの交通費諸々、経費を合わせると割にあわない。メーカーも間違っているのだから、メーカーにも電話して対応を考えてほしいことを告げ、翌日に電話をもらうことになっている。
対応は商品の値下げで十分とは思っているが、でも1割値引きじゃ、割りにあわないことは誰しもおもうはず。値段を下げてもらうのは当然のことだと思うが、これで黙って商品をくるのだけを待つしかないのだろうか?
自分が間違ったことをしているような感じがあり相談させてもらった。なんか 脅しているみたいだからである。明日、電話でメーカーと話すが、この内容を見て、なにかアドバイスが欲しい。そんな馬鹿でかい請求なんてしない、私も常識にあるから、それを商品の値段で反映してほしいだけである。あんまり言うとこっちが訴えられるのか?
先ず、届いた商品が注文と異なっていたとのことだったので、その場合は、当然、事業者側による約束の不履行となり、相談者の購入の目的が達せられないとも考えられるので、もちろん、注文通りの商品への交換、それが出来ない場合は、支払済みの代金の返還を求める流れが可能と伝えた。
その場合の交換や返金にかかる返送料や振り込み手数料などの諸費用は、サイト上にも記載があったが、原則的には事業者側の負担と考えるのが一般的と伝えた。
そこで今回の件では、相談者の希望が最後まではっきりとは伝わってこなかったのだが、事業者側の10%値引きの提案に対し、相談者がそれに納得出来ないというものと見受けられた。
今後事業者との交渉により合意に至らない場合、商品交換や購入額返還の対応以上に、事業者側にどれだけの補償や金銭的な請求(損害賠償請求)が可能かどうかという相談であれば、法律的な判断が必要となると伝えた上で、ただ、損害賠償請求が認められるには、事業者側が今回注文通りの商品が引き渡せなかったことにより、実際に何かしらの具体的な被害が発生しており、そのことを事業者が予見可能であったのか、また、相当因果関係が必要となってくるので、その点を整理してみるよう伝えた。
そして、それら証明が難しいようであれば、今回の件では、残念だが相談者が希望するような損害賠償請求額が期待できないかもしれないと伝えた。従って、事業者側の提案を前向きに検討し、早期解決を試みたほうが良いと伝えた。
せっかくそのバッグを使う予定があったのに、注文違いの商品が届けられ、しかもすぐに交換してもらえないとなれば、相談者が立腹するのは良く分かる。
また事業者の一連の対応は丁寧ではあったが、何より相談者に連絡を入れたのが、約束の時間より30分も遅れたという初期対応に問題があった。その初期対応の失敗だけで、相談者のショップに対する印象が完全に悪くなってしまったのである。
初期対応のマズさは最後まで引きずることになるので、事業者は注意が必要である。
ただ、相談者の気持ちも分かる一方、だからといって、何でもかんでも要求が通る訳でもなく、相談者の心情は文章後半にもあるように、事業者側が提示してきた10%の割引では納得できないが、果たしてどこまで要求できるのか分からない、あまり要求しすぎると自分が不利になるのではないか、でも何だかこの事業者の提案通りに応じるのが嫌だ、というところだろうか。
こういった相談者の場合、自覚があるだけまだまだ救われているので、第三者が丁寧に説明すれば分かるタイプである。第三者からの意見が聞きたかったのだと思う。決して無謀な請求をするクレーマーの類ではないが、ただ、当事者の事業者が同じ内容を説明しても、あまり納得しないだろう。
また最近は、自分が悪くないとなると、途端に相手に対して態度が変わる人がいる。相手を責めることに関しては、やたらと長けているのである。
問題が発生したら、それが誰の責任かを明確にしたがるタイプで、逆に自分の責任になる場合は、何とか言い逃れをしようと賢明に考える。対等に話し合うという姿勢が必要な場合があるということを知って欲しいと思う。