旅行サイトから予約してパリに娘と二人で旅行に行った。しかし宿泊するはずのホテルに「予約されていない」ということで泊まれなかった。確認書を見せても「予約番号がない」の繰り返しだった。結局、ホテルのパソコンを貸してもらいやっと見つけた空港近くのホテルに向かったが、地下鉄は途中で止まり、エスカレーターも停止して、駅には変な風体の人々があふれ、荷物を引っ張られたり、体を触られたり恐ろしい思いをした。仕方なくタクシーを利用したが、高い料金をふっかけられ、ホテルに着いたのは、夜1時半を過ぎていた。
帰国してからサイトに電話で伝え交渉の末、ホテル代の差額、タクシー代、手数料等を返金するということだった。しかしサイトの所在地は日本ではなくオペレーターはフィリピンから電話していて、所在地は教えられないということだった。
「本社(?)はイタリアにあるのでイタリアの銀行を通して返金する。そのため、書類の必要事項に銀行口座に関すること以外に、パスポート番号、出生地、生年月日を記載するように」と言われている。本当に必要なのか。また教えても心配ないのか。安易にインターネットで予約したことを後悔している
海外との取引において、解約や取引確認のため必要と言うことで、クレジットカード番号や、それら手続きに不必要と思われるような情報を知らせるよう相手方から言われ、果たして知らせてよいものなのかどうか不安になると言う相談が寄せられる。
その情報の知らせ方も、メールや電話、FAXなど簡便な方法で指示されるため、ますます不安に陥るのである。日本ならば書面で確実にという手段が検討できるが、海外に書面で行われることはほとんど無い。
ただ、こればっかりは、こちらでも単純に「知らせたほうが良い」「知らせないほうが良い」と簡単に回答するのが難しいのである。
このケースでも、そもそもサイトから返金に必要と提示されている情報を開示する必要性については残念ながらこちらでも分からず(サイトに聞いて見るしかなく、明確な答えがかえってくる保証もない)、また現段階にてこれら情報をサイトに教えたからといって、絶対大丈夫であるとも言えず、だからと言って絶対悪用されるとも言えない。
無事返金され何も問題は発生しないかもしれないし、逆に最悪の場合は返金されない上情報を悪用されるかもしれない。その点は今の段階で誰も何も言えない。
このような場合は、開示した情報を悪用された時に考えられるリスク、及びそのときの対策方法などまでを考え、返金と引き換えるリスクについて、充分検討することが必要となってくる。
こちらは、考えられるメリットデメリットや問題が発生した際の対処方法について考えられることは助言できるが、その上で、指示されている情報を教えるかどうかを最終的に判断するのは相談者でしかなく、無責任な気もするが、こればかりは止むを得ない。