【追加モニター300人募集 しかもアンケートに答えて3,000円の謝礼が貰える。商品のモニターになって6,000円GETしよう】
この文章につられて、健康食品のモニター応募してしまったのだが、昨日郵便局から代金引換で商品が届き「26,600円になります」といわれ、びっくりしてしまった。その場はお金を払わず、不在票にしてもらったのだが、サイト上のモニター規約を読んだら、以下の記載があることに気がついた。
第11条(モニター割引):モニター登録時にモニター希望商品を3ヵ月分購入していただきます。本来なら3個で59400円のところを33000円にして、ご提供させていただきます。
第15条(損害賠償):商品発送後のキャンセルは受け付けておりません。キャンセルをする場合は10万円の違約金を払っていただきます。
代金引換なので、私がお金を払わないかぎり商品は受けとれないと思うのだが、また発送してくるだろうか。インターネットで見ると、この会社は、特商法違反、悪徳業者、ワンクリ詐欺同様の理由で支払いの義務は全くありません、絶対に支払ってはいけません、というのを見つけてこわくなってしまった。 モニター規約をよく読まなかった私もいけなかったが、見づらくてだまされたという感じである。無料だからと思って応募していた。どうしたらよいだろうか。
サイトを確認すると、確かにトップページにはモニター募集としか書かれておらず「モニターとして申し込む場合でも商品を購入する契約である」ということは、規約にしか書かれていなかった。 しかも規約をスクロールしていかないと、その記載が現れない状態であった。
ただ、申込みフォーム最後には、「モニター規約に同意の上申し込む」というボタンがあった。 このような画面構成にて、商品の購入の意思が無く、単にモニターとして申し込んでいるのであれば、契約不成立の可能性が高く、また「モニター規約に同意の上申し込む」をクリックした後に現れる画面に、商品を購入する契約の申し込みであること、そして、その商品の具体的価格が明記してあるような確認画面が表示されていなかった場合は、錯誤による契約の無効を主張できる可能性もあるということを伝えた。
そして、契約の有効性とは直接関係は無いが、このような顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為をした場合においては、特定商取引法に基づき、経済産業大臣等は必要な措置をとるべきことを指示することができるとされていると伝えた。
また、キャンセル料10万円に根拠があるとも考えられず、このような法外なキャンセル料の定めは無効と判断される可能性が高いと思われること、従って、サイトを見る限り、商品代金やキャンセル料を支払う必要は無いと思われると伝えた。 そこで、現在は代金引換を保留にしているようだったので、先ずは受取拒否した上で、しばらく様子を見るよう伝えた。
このような不当請求を行う手口が、まあ次から次へと良く出てくるものだと感心してしまう。この「ちょっとためになるお話」の中でも、以下のページに同様の不当請求の手口を紹介しているが、インターネット上では、このような人の弱みにつけこんだサイトがいくつも存在しているのである。
このケースでは、実際に代金引換で商品が送られてくるので、誰か家族の人が受け取って代金を支払ってしまったら、その後代金を返還させるのは至難の業である。
その他、懸賞サイトに登録したと思ったら、有料提携サイトに自動的に登録され、そこで料金が発生している、としてお金を請求されるケースなど、あれやこれやいろいろな手口を考えるものである。
また、懸賞サイトの不当請求のケースでは、表向きは懸賞サイトとして存在しており、空メールを送ると折り返し抽選結果が届くのだが、その結果ネックレスが当たったということで、郵送するからと個人情報を取られ、実は商品は無料だが送料と手数料に940円かかるとコッソリ書いてあるのである。中に振込用紙が入っており、受取拒否すると向こうも受取拒否してくる。支払わないでいると脅迫めいたメールが送られてきて、請求額がどんどん跳ね上がる、といったトラブルである。ただ、このサイトは、後から940円かかるということが何箇所かに赤字で記載されるようになったが、相変わらず懸賞応募ページには記載がなされなかったので、何とか消費者を引っ掛けようとする魂胆が見え見えである。
ただ、被害に遭う人が出続けることが分かっていながらも、こういったサイトを強制的に削除するような仕組みがない。個別救済は限度があるのだ。これら不当請求のサイトはすぐ削除できるような対策が欲しいところである。